いよいよ、待ちに待ったスノーシーズンの幕開けです!寒い季節だからこそ、ふかふかの雪原を歩くスノーシューハイクは人気のアクティビティの一つです。しかしながら、冬の山に親しみを持ちたいと思っても、いきなりアイゼン&ピッケルを装着して歩くのはハードルが高いかもしれません。そこで、雪山ビギナーさんにもおすすめの、はじめてのスノーシューについてご紹介します!基本装備やアドバイスも含めて、冬の山の遊び方を学びましょう。
浮遊感を味わう冬の新定番!スノーシューの魅力とは?
スノーシューとは、雪の上を歩く際に足が深く沈まないようにサポートしてくれるアイテムです。その大きなフレームと内側のデッキが雪面と接することで、ふかふかの雪でもスムーズに歩行ができるのが長所。また、雪深い平坦な場所や緩斜面での歩行にはスノーシューが最適で、アイゼンが必要となるような急斜面や雪が硬く締まった場所では使いにくくなってしまいます。
スノーシューは、雪山ビギナーにもおすすめのアクティビティです。アイゼン&ピッケルを装着しての登山はハードルが高いですが、スノーシューなら気軽に冬の山に親しむことができますよ。冬の新定番アクティビティとして、浮遊感を味わってみてはいかがでしょうか?
かんじき(ワカン)とスノーシューの違い
冬のアクティビティといえば、雪の上を歩くスノーシューが有名ですが、スノーシューと同じくブーツを履いた上に装着する「ワカン」という道具もありますよ。ワカンは日本でも古くから親しまれてきた道具で、「輪かんじき」という名前が示すように、輪状のものにブーツを乗せて使用します。
スノーシューと比較して小ぶりで取り回しやすく、傾斜地に向いています。ただし、浮力はスノーシューに比べて小さいため、新雪など柔らかい雪質の場合には不利とされています。
ワカンとスノーシューは、それぞれ特徴があり、状況に応じて使い分けるのがおすすめです。雪山での冒険には、ぜひ適した道具を選んで楽しみましょう!
スノーシューはどうやってできてる?構造から解説!
スノーシューの各部位について、詳細に解説していきます。
デッキ
スノーシューの主要部位で、フレーム内側にある板状の部分を指します。この部分が体重を分散し、雪に沈み込まないようにします。デッキの形状や面積は、スノーシューの特性を大きく左右します。一般的には長方形に近い形状が多く、面積はスノーシューの大きさに比例します。デッキの素材には、アルミニウム、プラスチック、木材、炭素繊維などが使われています。素材によっては、軽量で強度が高いものや、フレキシブルなものもあります。
フレーム
スノーシューの外側をつくっている部分で、体重を支える重要な部位です。フレームは、一般的にアルミニウムやスチールが使われ、高い強度が求められます。近年では、軽量で丈夫なアルミニウム合金が主流となっています。また、一部のスノーシューは、フレームが柔らかく、荷重に応じてフレームが屈曲するように設計されています。これにより、滑らかで自然な歩行が可能となります。
バインディング
ブーツを固定するための器具で、ストラップ式やラチェット式、クイックリリース式などがあります。バインディングは、スノーシューとブーツをつなぐため、正確な位置に装着する必要があります。バインディングには、硬いプラスチックやアルミニウムなどが使われ、強度が求められます。また、近年は、クイックリリース式のバインディングが増えており、簡単にブーツを取り外すことができます。
クランポン
クランポンは、スノーシューの裏面に取り付けられた爪状の部品です。雪上で歩く際に、クランポンが雪面に食い込み、安定した歩行を可能にします。
クランポンの形状や数、材質によってスノーシューの性能が大きく異なります。爪の数が多いほど、雪面にしっかりと食い込みますが、その分重量が増え、取り回しが悪くなります。また、爪の形状も滑り止め性能に大きな影響を与えます。
一般的に、アルミニウム合金製のクランポンが多く使用されています。アルミニウム合金は、軽量で強度があり、耐食性にも優れています。また、滑り止め性能を高めるために、爪の先端には鋭い先端が付けられていることが多いです。
クランポンの数や形状は、スノーシューの用途によって異なります。例えば、雪面が硬い場所では、爪の数が多く、先端が尖っているクランポンが必要です。一方、雪面が柔らかい場所では、爪の数が少なく、先端が丸くなっているクランポンが適しています。
トラクション
トラクションは、スノーシューのクランポン以外に、トラクションモードを切り替えるための機能がついたものです。この機能によって、スノーシューのクランポンの角度を変えたり、フレームに取り付けた金属製のスパイクを変えたりすることができます。トラクション機能があると、雪質に合わせてスノーシューのグリップ力を調整することができます。
ヒールリフター
スノーシューには、ヒールリフターという機能がついている場合があります。これは、長時間の登り坂などでかかとを持ち上げて歩くことが辛くなる場合に、かかとを上げるための機能です。スノーシューのかかとの下に取り付けられた金属の部品を踏んでかかとを持ち上げ、歩きやすさをアップさせることができます。
スノーシューは、これらの部位が組み合わさって完成しています。スノーシューの性能を引き出すためには、それぞれの部位の特性を理解し、適切に使い分けることが大切です。
目的に合わせて選ぼう!スノーシューの種類
スノーシューには大きく分けて、平坦用スノーシューと登山用スノーシューの2種類がありますが、最近ではランニング用スノーシューも登場しています。
平坦用スノーシュー
平坦な雪原やトレイルでの散歩やハイキングに適したスノーシューです。デッキが大きく取り回しが容易で、クランポンが最小限に抑えられているため、雪に沈みにくく、初心者でも簡単に歩けるようになっています。エントリーモデルはこのタイプが多いです。
登山用スノーシュー
山岳地帯でのトレッキングや山頂目指しての登山に適したスノーシューです。デッキが小さく、取り回しがしやすいように設計されている一方、クランポンが多く付いているため、急斜面でもしっかりとグリップを発揮します。また、かかとを上げる機能(ヒールリフター)がついているモデルもあり、長時間の登山でも疲れにくくなっています。
ランニング用スノーシュー
最近では、スノーシューを履いてランニングを楽しむランニング用スノーシューも登場しています。ランニング用スノーシューは、軽量かつフレキシブルな素材が使用されており、軽快な動きを可能にしています。また、スパイクのような形状のクランポンがついているため、雪上でもしっかりとグリップを保つことができます。ランニング用スノーシューは、高い運動効果とスリルを求めるランナーにおすすめです。
各タイプには、さまざまな特徴があり、用途や目的に応じて選ぶことが重要です。
スノーシューを楽しむときの服装は?
スノーシューハイクに出かけるとき、重要なのは適切な服装。どんなウェアを着るかで、寒さや湿気から身を守ることができます。ぜひ参考にしてみてください。
ウェア
スノーボードやスキーに使用される防水性や透湿性に優れたウェアが最適です。つなぎタイプと上下セパレートタイプがありますが、つなぎタイプは雪が侵入しにくいため、雪遊びの際におすすめです。一方、上下セパレートタイプは途中で着替えがしやすく、暖かさの調節がしやすい点が特徴です。どちらかは好みで選びましょう。アンダーウェアは、保温性と速乾性に優れたものを選び、汗をかいても体を冷やさないように注意しましょう。
ブーツ
スノーブーツが一番適していますが、防水性のあるトレッキングシューズでも構いません。ただし、スノーブーツは足首がしっかり固定できるハイカットのものを履くことで、滑りやすい場所でも安定した歩行が可能になります。
手袋
手袋はスキーやスノーボードで使われる保温性と防水性のあるものがおすすめです。雪が手袋の中に入らず、快適に遊べます。
帽子
頭や耳の冷えを防ぐためにニット帽は欠かせません。また、山頂での休憩時には、汗冷えを防ぐために帽子をかぶることも重要です。暖かさとスタイルを兼ね備えたものがおすすめです。
ネックウォーマー
ネックウォーマーがあれば、首元と耳をしっかり守ることができます。寒さに負けないためにも、必要不可欠なアイテムといえます。
ゴーグル・サングラス
晴れた日は、雪が日光を反射するため、眩しさが強く目を痛めることがあります。そのため、ゴーグルを装着することがおすすめです。ゴーグルがなければ、サングラスでも代用することができます。選ぶときは、UVカット機能のあるものを選びましょう。
その他にあるといいもの
ヘッドランプ
日没後も楽しむことができるように、ヘッドランプを持参しましょう。 夜間のスノーシューハイキングは、別の一面を楽しめるのでおすすめです。
リュックサック
必要な装備や飲み物、おやつ、着替えなどを入れるリュックサックは欠かせません。 スキー用やトレッキング用のものを利用すると、機能性に優れています。
ゲイター
ゲイターとは、足首から下を雪や泥などの侵入から保護するための装備で、防水性の高い素材で作られています。スノーシューを履く際にも雪が入りにくくなり、保温性も高くなります。
特に雪深い地域や、湿った雪の上を歩く場合は、ゲイターがないと雪が入ってしまい、寒さや湿気による不快感や凍傷のリスクが高まります。
また、ゲイターは登山やハイキングでも使われるアイテムなので、スノーシュー以外のアウトドアでも活躍する汎用性の高いアイテムなので持っていてもよいでしょう。
スノーシュー歩行のコツ!正しいステップで楽々移動!
スノーシューで自由自在に雪原を駆け巡ろう!歩き方のポイントはココ雪の上をスノーシューで歩く際には、正しい歩き方を心がけることが大切です。また、トレッキングポールやスキーストックを使うことで、より安定した歩き方ができるようになります。以下に、スノーシューを履いて歩く際のポイントを紹介します。
姿勢
正しい姿勢を保つことが大切です。背筋を伸ばし、腕を自然に振りながら歩くようにしましょう。姿勢が悪いと体力を消耗しやすくなります。
トレッキングポールを使う
トレッキングポールを使うことで、歩行時の安定性や負荷の分散ができます。スノーシューとともに使うことで、より快適なハイキングを楽しむことができます。ポールの長さは、肘を90度に曲げたときに握りの位置が地面につくように調整しましょう。
足の開き方
スノーシューを履くと足が自然に開いてしまうため、意識的に足を開かないようにしましょう。足を直線的に前に出すようにすると、よりスムーズに歩くことができます。
重心移動
スノーシューを履くと足元が広がるため、重心を移動する際には、通常よりも広く踏み込む必要があります。重心を左右に移動させながら歩くと、スノーシューの浮力を活かしながら歩くことができます。
坂道の歩き方
坂道を歩く場合は、登りではスノーシューの浮力を活かして、ゆっくりと歩きましょう。また、スノーシューにヒールリフターがついている場合は、登りに便利なので活用しましょう。一方、下りではスノーシューが雪に引っかかることがあるため、ゆっくりと安定して歩くようにしましょう。
スピードに注意
スノーシューは通常の歩行よりも体力を消耗しやすいため、無理なスピードで歩くと疲れてしまいます。特に、初めてスノーシューを履いた人は、慣れるまで無理をせずに、ゆっくりと歩くことをおすすめします。
以上のポイントを意識して、スノーシューを履いて楽しく歩きましょう。
スノーシューの楽しみ方
スノーシューを履いて山を歩くだけでなく、以下のような楽しみ方もあります。
冬の自然を楽しむ
スノーシューで歩くことで、普段は見ることができない自然の美しさを楽しむことができます。 静かな雪景色を眺めたり、雪に覆われた木々や植物を観察するのもおすすめです。 また、冬の動物たちが残した足跡を見つけて、その動物の生態を想像するのも楽しいですね。
温かい飲み物や食べ物を楽しむ
スノーシューで山を歩くと体が温まりますが、逆に寒さで体力を消耗してしまうこともあります。 そんな時には、温かい飲み物や食べ物を持参して、一休みしましょう。 自然の中で飲むコーヒーやお茶、温かいスープやカップラーメンは格別の味わいがあります。
雪遊びを楽しむ
スノーシューで歩いている途中、雪遊びをするのも楽しみの一つです。 雪合戦や雪だるま作り、さらにはかまくら作りなど、雪と戯れることで子供の頃に戻った気分を味わうことができます。
写真撮影を楽しむ
スノーシューでの写真撮影は、一味違った美しい景色を切り取ることができます。 太陽が差し込む美しい雪景色や、木々に積もった雪の表情、足跡を残す自分自身の姿など、スノーシューでしか見られない景色を撮影しましょう。 ただし、スノーシューの取り扱いには十分注意して、カメラを損傷させないようにしましょう。
スノーシューで山を歩くだけでなく、自然を楽しんだり、温かいものを飲んだり食べたり、雪遊びをしたり、写真撮影を楽しんだりと、さまざまな楽しみ方があります。 楽しい思い出を作りながら、自分だけのスノーシューの世界を満喫しましょう。
冬のアウトドアに必須!お役立ちアドバイス
寒い季節のアウトドアでの準備は、万全を期しておくことが大切です。以下には、スノーシューに関連するお役立ちアドバイスを紹介します。
スマホは冷やさない
スマホは気温が低いとバッテリーの持ちが悪くなります。スマホを冷やしたり、濡らしたりしないために、胸ポケットに入れると良いでしょう。また、外出先でバッテリーが切れる心配がある場合は、モバイルバッテリーを持参すると安心です。
保温ポットで暖をとろう
寒い季節のアウトドアでは、保温力の高いポットが大活躍します。暖かい飲み物を飲むだけでなく、体の中から温まることで低体温症の予防にもつながります。また、コーヒーや紅茶、スープなどの温かい飲み物を用意すると、寒さをしのぎながら美味しい飲み物を楽しめます。
凍らない行動食を
スノーシューを履いてのトレッキングでは、長時間の体力消耗が必要になることがあります。そのため、氷点下でも凍らないような行動食を用意することが大切です。おすすめは、高カロリーな大福やどら焼き、羊羹などのお菓子。また、水分を多く含むおにぎりやパンは凍りやすくなるため、注意が必要です。
地図は紙とアプリの併用を
スノーシューでのトレッキング中は、地図やコンパスが必要不可欠です。しかし、ホワイトアウトのように視界が不明瞭になってしまう場合には、現在地の特定が困難になってしまいます。そのような場合には、GPS機能を備えた地図アプリが有効です。紙の地図とアプリを併用することで、より安心してトレッキングを楽しむことができます。
あれば便利な携帯マット
スノーシューを楽しむときには、途中で休憩することも必要です。そのときに、コンパクトで軽量な折り畳み式マットがあると便利です。雪面に直接座ると、身体が冷えてしまいますが、マットがあればその心配もありません。さらに、携帯マットはコンパクトに折りたたむことができるため、持ち運びにも便利です。
悪天候を常に想定して
スノーシューを楽しむ際には、悪天候を常に想定して準備をしましょう。急な天候変化に備え、レインウェアや防水加工のアウター、ウインドブレーカー、レッグウェアなどの防寒着を準備しておくことが重要です。また、寒冷地での滞在時間が長くなる場合には、保温性に優れたダウンジャケットや厚手のフリースなどを用意し、十分な防寒対策を行うことが必要です。天気予報を確認し、万全の体制でスノーシューを楽しんでください。
コメント